南牧で働く 地域おこし協力隊その1

【なんもくジョブシリーズ#12】

※南牧村に移住を検討されている方から、南牧村って働ける場所はあるの?南牧の人は何をして働いているの?とよく聞かれます。実は南牧村には人手を募集している会社・団体はいくつもあるんです。これから南牧で働き手を募集している会社を紹介していくので、ぜひご覧ください!

最近名を聞くことも増えた「地域おこし協力隊」。主に都市部から地域に移住した人が、地域おこし支援活動を最長3年行いながら、その地域への定住を図る制度だ。現在では全国で5千名以上もの協力隊が活動しているが、各市町村によって雇用形態や働き方は様々だ。

南牧村は全国でも先駆けて協力隊の募集を開始し、今まで11人を受け入れてきた。毎年1名~3名ほどの採用だが、卒業後の定住率は約8割強と他市町村に比べると高い。現在協力隊は、NPO法人「MINNAなんもく」に雇用される。最長3年間、定住に向けた生業づくりに取り組むフリーミッション型だ。南牧村は大きな産業があるわけでもなく、卒業後も村で生活していくためには自分の力で仕事を作り出す必要がある。とはいえ、起業した仕事だけでなく、他の仕事と組み合わせながら働いている人も多い。

2015年に協力隊として東京から南牧村に移住してきた松浦さん。千葉のニュータウンで生まれ育ち、小学校高学年で東京の下町に引っ越した。千葉とは異なり、森や畑の無い東京下町の風景はあまり好きになれなかった。その後大学で彫刻を学んだり、様々な仕事を経験し、地方に移住しようと思っていたところ、東日本大震災が起きた。物流がストップするなど都市生活の基盤の弱さに不安を感じ、移住を本格的に検討し始めた。移住先を選ぶとき、山登りや滝巡りで何度か訪れていた南牧を思い出した。石垣のある風景も気に入っていたし、東京からのアクセスも良く、”中途半端な”田舎ではなく、”ガッツリとした”田舎の南牧に好感を持った。

松浦さんのご自宅の囲炉裏を囲みながら

協力隊に応募したのは、とりあえず住みながら自営に向けて準備をしたいと思ったからだ。最初の一年目は村内各地を周り、村の人に話を聞きながら卒業後の方向性を考えた。もともと山や自然の手入れに興味があったけれど山の仕事は体力的に厳しすぎたこともあり、農業を志した。南牧村では花卉栽培が盛んで、全農家の3分の1ほどが花卉を生産している。花卉栽培を行う農家全員の畑を見て回り、話を聞きつつ、自分なりになるべく農薬を減らす栽培に挑戦してみた。農薬を減らした栽培をする人に話を聞きに行くなど自分で情報を収集した。村内でも日当たりや場所によって、同じ花でもその土地に適した育て方が変わってくる。気温や湿度や収穫のタイミングをつかむのがとても難しく、最初の年はデータ取りにあてた。農薬もだいぶ減らして栽培しているものの、品種改良されている花卉類は病気や虫に弱く、虫がつく前に予防として農薬を使い、総使用量を減らしている。本当は品種改良されていない自然の植物を育てたいと思うが、品種改良されたものの方が売れ筋は良い。事業のバランスを考えつつ、育てたいものや育て方を追求している。

松浦さんは花卉栽培以外にも、協力隊として様々な活動を行った。村のお祭りに笛吹として参加したり、村で古くから続く慣習やしきたり等を各家庭に取材し、民俗資料としてまとめたりした。また、南牧の昔の風景画を描き続けている方がいたため、松浦さんが編集し発行した。現在も、道の駅オアシスなんもくで発売中だ。

協力隊同士のつながりもある。同時期のメンバーと共に研修に参加し、県内の協力隊との情報共有や交流をした。また、地域の人にとっては、協力隊が何をやっているかがわからない。協力隊新聞を発行し、自ら活動を発信することで、地域の人に知ってもらうことが大事だと感じた。

協力隊活動を通して南牧を知り、より一層南牧が好きになった。今日も黙々と暮らしを営んでいる。

(その2へつづく)

お問い合わせはこちら→南牧村地域おこし協力隊設置要綱 (g-reiki.net) 、【南牧村】随時募集中!あなたのチャレンジを応援します!! | ツナグンマ 群馬県地域おこし協力隊ポータルサイト (chiikiokoshi-gunma.jp) 

※本記事は、南牧村のお仕事を紹介するものです。就職をご希望の方は個別に会社にお問い合わせください。なお、お問い合わせのタイミング等により採用募集を打ち切っていたり、条件等変更している可能性がございますが、ご了承願います。